誰かを呼ぶときは、その人の名前を叫んだりしなければならない。そして、近くにいる人に気づいてもらうためには、これも何か声をかけなければならない。
フィリピン人の世界では、日本人が行っていないようなやり方でこれを行っている。

ショッピングモールなどで響き渡る
フィリピン人たちが、口で「プス、プス」と言っているところを、フィリピンに来たことがある人は見たことがあるかもしれない。
あれは、人を呼んでいたり、自分が呼ばれていることに気づかせたりするときに使うフィリピン人のテクニックなのだ。
あまり遠くにいる人に対しては行わない。なぜなら。「プス、プス」言っても遠くだと聞こえないからだ。これは、近く、もしくは、普通の声が通る距離で行われることが多い。
しかし、「プス、プス」やっても、名前を呼んでいるわけではないから、誰が呼ばれているのかわからないと思うのが普通だ。
この「プス、プス」をやると、それを聞いたフィリピン人全員が反応する。
「プス」=誰かが自分を呼んでいるということなので、自分が呼ばれたのかどうか確認のために皆が反応するという訳だ。
狭いエリアでも使われる

近い距離でも、ちょっとこっちに顔を向かせるために「プス」とやることもある。
例えば、友達5名と話をしていたりするとして、そのうちの一人が、違う方向を見ていて話しを聞いてなかったとする。すると、話をしていたうちの誰かが、「プス」というと、違う方向を見ていた者が我に返る。
このような、ちょっとしたことでもフィリピン人たちは「プス」を使っているのだ。
日本ではやらないほうがよい
日本では、このような「プス」を使って、人を呼ぶような習慣はない。
この「プス」を日本でやると、「犬でも呼んでいるのか」と思われるのがオチだ。
たまに、街中で「プス」を使っている中高年男性を見かけたことがある。フィリピンで生活した経験のある者がそれを見た時は、「この人はフィリピンに何回も旅行しているな」というのがわかる。
しかし、周りから見ると、変なおっさん扱いされていることを本人は気づいていない。
おわりに
私も、この「プス、プス」を昔は使っていたのだが、最近は全く使わなくなった。あまりにもフィリピン人と同じ行動をしすぎている自分への警戒心が湧いたのだ。昔は特に、フィリピン人と仲良くなろうと思い、なんでも真似をしてきたが、あまりにも自分がフィリピン人化したこと大してに警戒心が湧き、真似をすることをストップした。
人を呼ぶ時に使われる「プス、プス」という音。これが意外にざわついているところでも聞こえたりする。使ってみると結構便利だが、私はもう使わないことにしている。
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