旅行会社を通して海外旅行に行ったとき、現地緊急連絡先というものが書かれた書面をもらっているかと思う。
その緊急連絡先というのが、旅行者のための110番ともいうべきものなのだ。
本当に緊急の時などは、この連絡先に連絡をする。すると、現地旅行会社の駐在の日本人がしっかり対応してくれるというものなのだ。何かあっても大丈夫という安心感を旅行者に与えてくれる。

ホテル到着時の連絡
セブのホテルでは、チェックイン時に、デポジット(保証金)の案内がホテルのフロントスタッフからされる。これに関して、何のことかわからず、緊急連絡先に連絡してくるケースがある。

もしもし、〇〇ツアーで申し込みをしました。〇〇です。今、〇〇ホテルにチェックインをしているのですが、ホテルのスタッフがお金を請求しているようなのですが、何のことかわからないんです。
英語でホテルスタッフとやり取りをするとき、英語がわからないと非常に不安となる。こういう場合、緊急連絡先に連絡が来ることが多い。
ある程度大きなホテルでは、保証金を求められる。保証金を預けなければチェックインさせないホテルもあるが、預けなくても大丈夫なホテルもある。保証金を預けなかった場合は、部屋につけて、チェックアウトの時に、まとめて清算することができない。その場その場で支払いをすることになる。
保証金はクレジットカードでの対応が可能だ。
タクシーに乗った時
タクシーの運転手が何を言っているのかわからないという連絡も、この緊急連絡先に来ることがある。
ここもやはり言葉の問題となる。
行先を伝えて走っているが、本当に目的地に向かっているのかどうか不安だから、ドライバーと話して確認してほしいという依頼。
これは、ドライバーと話をして、すぐに解決をする。近道などをして、入り組んだところに入ったため、お客が不安になり連絡してくることがあるのだ。
タクシーの運転手が、何やら料金のことを言っているが何のことかわからないので、ドライバーと話をしてほしいという依頼。
これは追加料金のリクエストをドライバーがお客にした場合だ。お金関係は非常に不安になる。ぼったくりをされるなどのイメージがフィリピンにはあるからお客も警戒するのだろう。
ドライバーと話をすると、乗車時に追加で100ペソとか、お客に伝えたと言ってくるドライバーが多い。こういう場合は、お客に事情を説明し、チップを100ペソあげてほしい等と、お願いすることが多い。
タクシーの中に携帯電話を忘れてしまったのでタクシー会社に連絡してほしいとの依頼
こういうケースは、ほぼ携帯電話は見つからない。ドライバーが盗ってしまうこともあるだろうし、お客が下りた後に乗ったお客が持って行ってしまうこともある。
このようにタクシーに携帯電話を忘れてしまった場合は、見つからないものだと思って、諦めたほうが良い。
後日、「何で見つからねーんだよ」と文句を言ってくるお客がいるが、タクシーを降りるときに忘れ物がないかを確認をしなかった自分の責任ということを忘れてはならない。
パスポート紛失
ショッピングモールでバッグをスリにあったり、置き引きにあったりして、パスポートを無くす旅行者が多い。
何件もパスポート紛失事案を扱ったが、なぜか、金曜日の夜に緊急連絡先に連絡してくる。
そういうお客にがぎって、土曜日が帰国日、日曜日が帰国日だったりする。
実は、パスポートを無くした場合、日本領事館に行き、臨時の渡航書の申請をしなければならない。
日本領事館は土日は閉館なのだ。となると、土、日に帰国予定の旅行者は、帰国を延長しなければならなくなる。
パスポートを無くした場合は、日本人だけで必要書類を集めるのは結構大変なので、費用は掛かるが、日本語ガイドについてきてもらったほうが良いだろう。
海外旅行先ではパスポートは非常に大切なものだ。ホテルの室内にある金庫に帰国日まで入れておいたほうが良いだろう。持ち歩くものはパスポートのコピーで大丈夫だ。
こんな連絡も来る
書面には緊急連絡先と謳っているが、緊急でないようなことでも連絡してくる人は多い。
例えば、

〇〇ツアーで申し込みをしました。〇〇です。今日から〇〇日までお世話になります。よろしくお願いいたします。
わざわざ、挨拶の連絡をしてきてくれるお客がいる。

夜遅くごめんね。ちょっとさー。女の子がさー。チップあげたんだけと帰ってくれないんだよ。女の子と話してもらっていいかな。
ホテルに同伴した女の子と話をするお役目だ。このケースはチップとして100ペソしかもらえなかったと、女の子が怒っていた。お客には1000ペソ渡してほしいと伝えて一件落着。

部屋に灰皿がねーんだけど。どーなってるの?
ホテル名を聞いて、そのホテルが全室禁煙だったので、その旨案内。「喫煙できるホテルに変えろ」と言ってきたが、別途、別のホテルの宿泊費を支払えば可能と回答。(現在は、ほぼすべてのホテルが禁煙となっている)

ホテルに女の子と同伴したら、チェックアウトの時に同伴料を支払うように、フロントで言われてるんだけど、俺払う気ないから。
ホテルポリシーに従って支払いをしないとチェックアウトができないことを説明。それでも、払いたくないと言ってきたから、ホテルにご自身で交渉してみてはどうですかと、交渉を勧めた。このケース、数多く扱ったことがあるが、ホテルと戦っても、お客に勝ち目はない。

ちょっと話したいんだけどよ。お前のところのオプショナルツアー料金、高すぎだろ。俺も長年フィリピンに来てるけど、こんな料金、初めてだ。俺はな、30年前からフィリピンに関わって・・・・長いので省略(約1時間ほどの会話)・・・・
っていうわけだ。フィリピンも発展してよ。俺もそろそろ、マニラに落ち着こうかと思ってよ。その時は連絡するよ。長々とありがとう。じゃっ
この電話は、日本からかかってきた。自分のことヤクザ者と言っていたが、本当かどうかは不明。お怒りモードで電話をしてきたが、1時間以上フィリピンについて語り、そして、最後にお礼を言って電話を切っていったというよくわからん客・・・
話が長すぎて、何のために電話をしたのかを自分でも忘れてしまったらしい。しかも、マニラのオプショナルツアーに関してセブの緊急連絡先に連絡し、話していたようだ。
緊急連絡先は、あくまで緊急の時に利用する番号だ。クレームを受け付ける場ではないので、緊急以外は連絡しないようにしよう。
おわりに
海外旅行先での緊急時の連絡先は、旅行者にとっての滞在の安心材料だ。何かあったら日本語で対応をしてくれる。
緊急連絡を受ける側は24時間体制で、このような連絡に対応をしているのだ。現地の110番といったところだろう。緊急なことだと思った場合は、この緊急連絡先に連絡をしてほしい。必ず力になってくれるだろう。
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