道路をささっと渡っていくネズミを見たことがある。
フィリピンでは、人や犬と違い、ネズミの動きは図早い。恐らく猫という天敵がいるからだろう。
油断をするとネズミは猫に襲われてしまうからだ。
以前、フィリピン人からネズミに関しておかしな話を聞いたことがある。そのケースを紹介しよう。
ネズミ被害が続出
セブ・マクタン島にある、とあるリゾート。コンドミニアムとホテルが一緒になっているリゾートだ。
そのリゾート内にはレストラン、コンビニ、そして、お土産屋があった。
外国人旅行者相手の商売で、客入りはまあまあのように見えた。そんなリゾートだが、
夜間など、人気が無くなると、何やら通路を行ったり来たりする小さな動物が暗闇の中で動いているのが見える。
ネズミだ。
ネズミはどこにいてもおかしくないのだが、その時見たのは5,6匹か。結構な数が見えた。
ネズミが多い原因は、レストランの存在が大きいだろう。ネズミの目的、それは残飯だ。
ネズミたちは、レストランが閉店した後、人気がなくなると残飯を漁りに来るのだ。そのレストランがある限り、彼らは食料に困ることはない。
閉店後のレストラン内を自由に動き回るネズミの姿が想像できる。
ネズミが多くなれば、店内の物を色々ネズミにかじられたりと、被害が出てくるのだ。このリゾートも例外ではない。被害は、レストランだけではなく、そのレストランの隣にあるちょっとしたコンビニも被害に遭っていた。棚に陳列されているお菓子類が、ネズミによってかじられたりしていたのだ。
フィリピン人が信じていること
以前は、このレストランに、こんなに多くのネズミはいなかったはず。なぜこんなにネズミが増えたのか。
レストランのスタッフに、ネズミ対策をしてほしいと誰かがお願いをしたようだ。あまりにネズミが多く、ネズミの被害が続出しているので、何とかしろというお願いだ。
レストランの話によると、前までネズミ対策をしっかり行っていたようだ。
しかし、ある時を境にネズミ対策は止めたらしい。
なぜ止めたのか。
ある日、一匹のネズミが仕掛けていた罠にはまったようだ。そのネズミはもちろん駆除されたに違いない。
そして、それから数日後に、ネズミによってレストラン内の何かが、破壊されたそうだ。
レストランのフィリピン人たちはこう思ったそうだ。
「これは、この前駆除されたネズミのことで、他のネズミたちが怒って、仕返しをしたのだ。罠は無くさないと、さらにネズミたちが怒る」
そして、レストラン内などに仕掛けていたネズミ駆除用の罠などは、すべて無くしたそうだ。
は??
開いた口がふさがらないとは、まさにこのこと。
ネズミにとっての安全地帯化
レストランから、ネズミ駆除用の罠等がすべて撤去された。
罠が無くなれば、ネズミも安心して右往左往することができるようになり、そのレストランはネズミにとって安全で、しかも、食料もたくさんある最適な暮らしができる場となったのだ。
レストランが、そんな安全な場と化せば、一気に繁殖する。
こうして、ネズミが一気に増えたようだ。
罠を仕掛けないようにしたからと言って、ネズミが物を壊したり、壁をかじったりしなくなるはずがない。ネズミが罠を無くしたから人間に感謝などするはずもない。普通に考えればわかることなのだが、レストランのフィリピン人たちには、わからなかったようだ。
結果、レストランは、ネズミによってめちゃくちゃにされていった。
フィリピン人に確認
フィリピン人は変なことを言ってきたりする。自分で変な迷信を勝手に作り上げて、それを信じていたりするフィリピン人もいる。
フィリピンで商売をする場合は、そういう迷信に惑わされないようにしなければならないし、そういうことを言ってくるフィリピン人の言うことを素直に聞かないほうが良いだろう。
私の妻も、よく同じようなことを言ってくる。もう妻がそういうことをすぐ作って言ってくるのがお見通しである。

〇〇をすると、〇〇になっちゃうからしないほうがいいんだって。

へー。そうなんだ。で、それ誰が言ってたの?

・・・・・。わ・た・し
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